昨夜は「さっぽろ文庫の世界・朗読会」に出掛けて来ました。
昭和52年に刊行された「さっぽろ文庫」は、
札幌の風土のなかで育った様々の諸相を
資料や証言などをもとに構成された全100巻の書籍。
今回はそのなかから幾つかをピックアップした朗読会。
アナウサー松本裕子さんの素敵な語りに案の定引き込まれ、
歴史と現代が織りなす空間を堪能して来ました。
特に幼いころから札幌に育ち、今なおこの地で暮らす私にとって、
数々のエピソードは私の人生そのものであり、
想い出深い話は私自身の小さな旅の始まりでもありました。
開催された場所は、市内の菓子本舗「北菓楼」2階カフェ。
入り口には素敵なお花が飾られていました。
1階は店舗。
甘党の私にはたまらないフロアー~!
実は開催時間よりかなり早く着いてしまったので、
一つひとつのお菓子を念入りにチェック~(笑)
そこで購入したのが次のもの。
「北海道庁立図書館」と旧字で命名されています。
どのようなお菓子か?というと、チョコレートサンドクッキーが入っています。
もとはと言えば、この北菓楼本館の建物の前身は大正15年建築の北海道庁立図書館。
後の昭和天皇が摂政宮であった大正11年に北海道に行啓され、
その折に教育振興のためにと賜った資金をもとに建築され
開館の運びとなったとのこと。
当時は利用する人が多く賑わいをみせたものの、
その役目を終わってからは、道立美術館、道立三岸好太郎美術館等を経て、
2016年春に北菓楼本館として生まれ変わったという訳です。
当時のレンガ造りを出来るだけ残すために苦心を重ねた改装は、
ここで文学や美術を発信してきた歴史を継承する意気込みを感じさせるものでした。
館内には北海道赤レンガ建築賞受賞の記念の盾が掲げられて。
また2階のカフェフロアーには、図書館だった当時の面影を残すため
本棚が壁に括りつけられています。
私などこれを見て、掃除をするとき大変だろうなあ~!
と思わず下種な考えが~(笑)
この日の朗読会にあわせて、「さっぽろ文庫」の書籍何冊かがアイテムとして陳列。
この朗読会で刺激を受けた私としては、今度図書館に出向き借りてくるつもり。
今年は開道150周年の節目の年。
色々なイベントも計画されているようですが、
私も先人たちの息吹に少しでも触れるために読んでみようと思っています。
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快い憩いの場を後にして外に出ると、
北海道庁前の通りにイルミネーションがキラキラと輝いていました。
更に進んでみると、丁度道庁赤レンガ庁舎にプロジェクションマッピングが放映中。
確か昨日のテレビニュースで見たばかり。
が実際の映像は迫力があり素晴らしいものでした。
暫く佇んで鑑賞したことは言うまでもありません。
内容は「北の大地創造」が描かれ、
シマフクロウの神がアイヌの神々と出会いながら
海、川、山などの自然の大地を巡る物語。
シャチ、鮭の遡上、ヒグマ、オオカミ、鹿などの映像がダイナミックに駆け巡ります。
ちなみに、このプロジェクションマッピングも開道150周年の記念事業の一環。
さあ、この他にどのような催しがあるのか目が離せません。