懐かしの名馬~シンザン 2009・3・13(金) |
今日は、私がサラブレッドに興味を持つきっかけとなった「シンザン」の話です。
人智を超えた馬としてあまりにも多く語り継がれているこの馬に、何気なく出会ったのは今から20年ほど前のこと。静内町のサラブレット通りをドライブしたあと、そのまま足を延ばした先が浦河の谷川牧場。そこには生れ故郷であるがゆえに、ゆったりとした表情で静かに青草を食みながら余生を過ごすシンザンの姿がありました。
そのときのシンザンは既にかなりの高齢でしたが、その風貌は古武士の風格を漂わせるほどの威厳そのもの。
この馬が一世を風靡したというシンザンなのね~! さあ~それからは彼に関する書物を読み、レースもレンタルビデオで何度も見入ったものでした。
そして、このとき初めて知るシンザンの成績は眩いばかり。
≪次の画像は種牡馬として大成功したサンデーサイレンス≫
日本競馬史上2頭目の三冠馬、いえ中央競馬史上としては初の三冠馬。
最後のレースとなった有馬記念では、打倒シンザンを掲げる強豪のなか、後世に伝えられるほどの名勝負を繰り広げ劇的な5冠までも達成したのです。
全てシンザンのために考案された蹄鉄「シンザン鉄」によって、その力が十分に発揮されたものなのですね。
一方、日常生活でのシンザンは借りてきた猫のように大人しく、いつも謙虚に頭を垂れていたそうです。それでも頑固さはピカ一だったとか。診療所が嫌いなため、予防注射を打つために連れ出すと道順でそれを察知して動くことをストップ。
そのように利口なシンザンは調教とレースの違いを熟知していたとも言われていました。
競馬が時計でないことも知っていたので、その勝ち方もクビ或いはせいぜい1馬身程度。
いやはや省エネを地でいく天才だったのでしょうね。
≪サンデーサイレンス産駒のダービ馬スペシャルウィーク≫
私が何度か会ったシンザンは、既に老馬ゆえに片方の眼は白内障で真っ白。
私が差し出す青草には見向きもせず、ただひたすら自分で食むことに集中。
また背中が痒いのか、馬柵に背をもたげ体を動かす姿には思わず笑みも。
引退後この牧場で何十年もお世話をしてきた斉藤さんの話によると、全国のファンからニンジンなどがよく送られてくるのだそうです。ところが、シンザンはそれらには一切見向きもせず、ただひたすら裏山から刈ってくる笹の葉を一番の好物としていたと語ってくれました。さすがシンザンらしい渋い一面です。
そのシンザンも1996年に競争馬としては最長寿の記録を残して天国に駆け抜けていきました。人間であれば100才を優に超えた年齢です。丈夫これ名馬なり。
ちなみに、20世紀のドリーム・ホースとしてはナリタブライアンが1位。シンザンは7位。
一方、競馬関係者が選ぶ20世紀最強馬の1位はこのシンザンとのことです。
競馬を知らない 私でさえ 凄いと 聞いてます あははは
種馬として 余生を暮らせたのは 幸せな馬ですね
数々の名馬に騎乗した武豊騎手、そして日本中に感動を与えてくれたオグリキャップの最後のウィニングラン!! 素晴らしかったですね。
芦毛のオグリキャップは、引退後は年を追う毎に白くなっていきましたよ。
かっての凄まじいレースのことなど、微塵にも感じさせない穏やかな表情で。