マガンに会いに 2010・4・19(月) |
植物も、動物も、そして鳥や虫たち全ての地球上の仲間たち。
その中で、いつも私に感動をもたらせてくれるのは渡り鳥『マガン』。
昨夕にはこの日を待っていたように、その彼らに会いに行ってきました。
そこは札幌から車で約1時間の宮島沼。
日本での越冬を終え、シベリアに向かって北帰行する彼らの一時寄留の地でもあります。
ここもラムサール条約登録湿地として指定を受けています。
日本での登録地としては37箇所の内のひとつ。
見通しの良い水田地帯に囲まれている沼は渡り鳥たちにとって最高の休息地。
しかも付近の田んぼは、雪解け水で十分に潤っています。
落ち籾を啄ばむには絶好のなか、同じ渡り鳥である白鳥の啄ばむ姿も見られます。
警戒心の強いマガンにいたっては、なかなか人間のそばには姿を現せてくれません。
いつも遠くから眺めるだけです。
それでも西の空に陽が落ち始めると、マガンの群れが次々と沼に集まって来ます。
日中近隣の田んぼで採餌していた彼らのねぐら入りがいよいよ始まるのです。
ちなみにマガンは一日にコップ1杯の籾を食べるそうですよ。
お腹を満たした彼らは、空が暗くなるにつれ数を増やして四方八方から帰沼します。
沼は外敵から身を守るためには相応しい場所なのです。
沼に近づくにつれ、仲間へ独特の合図の鳴き声を交わしながら隊列をほどいてきます。
そして沼の真上にかかると、あの落雁と呼ばれるように落下する如く翼をひらひらと回しながら着水する様子が広がります。
日もすっかり落ち闇の世界になる頃には、空を覆い尽くすほどのマガンでいっぱいに。
空を見上げて見学する人達からは、声にならない感動のどよめきばかり。
そこには時を超えて続く生命の営みを垣間見ることが出来る壮大なロマンが広がっているのです。
一生涯を同じ伴侶と連れ添う誠実さ、また家族同志が互いに助け合いながら過ごす団結心。
これらを失うことなく地球という星を住みかとして飛行するマガンたち。
その渡りは親から学習することが多くとも、太陽や月の位置、また磁場を感知しての飛行とか。素晴らしいナビゲーションを持っているものです。
この夜は空気が冷え渡り、毛糸の帽子や手袋を着用するほどの半端ではない寒さ。
それでも夫と私は最後の最後まで神秘で満ちたかれらの姿に触れ、また哀愁を帯びた鳴き声に耳を傾けておりました。
この日の飛来数はマガンが34000羽、そして白鳥が18000羽。凄いの一言です。
この目で見たいものです!!
マガン達はこの後シベリアに旅立つのですね。ロマンですね^^
ナビゲーションをもつ鳥の不思議さ・・・。
延々と続けられてきた地球の営みそんな感じが伝わってきます。
温い温暖な気候の九州にはない北海道ならではの光景,感動的です。
お早うございます。
宮島沼ではこの時期限定の大パノラマが展開されます。
マガンが大好きで何度眺めても飽きることはありません。
しかもその都度言葉には言い尽くされないほどの感動を貰います。
空を見上げていると、マガンが次第に沼に近づき真上を通過する際のシルエット。
編隊を組むのはきっといくつもの家族同士なのでしょう。
先頭を飛ぶのは力の強いお父さんかしら?
あっ、お腹の白いのは子供かな!
など等一つひとつに興味はつきません。
地球の温暖化とともに毎年のように季節のずれはありますが、
本来は彼らが季節の到来を教えてくれるものなのでしょうね。
シベリアに帰る約4000キロの道のりを時速約100キロで飛行する彼ら。
何とスケールの大きな雄大な眺めでしょうね。
その大飛行のためには大切なマガンの羽根。
彼らは餌を啄ばむときでさえも、必ず風上に向かって体をおきます。
風上にお尻を向けると、風にあおられて羽根が痛むのですよ。
このように渡り鳥としての使命は徹底しているものです。
良かったですね。私もとても嬉しい思いです。
そうですね~!
私もガンを見る度に「ニルスの不思議な旅」を思い出します。
ニルス少年のように鳥と言葉を交わし助け合いながら成長していく様子、
また翼の上から地球を眺める設定は物語とはいえ憧れですね。