研究林のズミ 2013・6・11(月) |
今回の研究林で一番楽しみにしていたのが「ズミ」の花。
北海道にもやっと訪れた初夏の昼下がり、
枝垂れるように豊かに広がる枝からは、これからまさに咲かんとする蕾がびっしり。
満開にはあともう少しといったところでしたが、それはそれで十分に美しい。
溜息が出るほどうっとりと見とれ、時間が経つのも忘れるほどでした。
≪バラ科・リンゴ属・日本、朝鮮に分布する落葉小高木≫
研究林には幾つかの池がありますが、このズミがあるのは奥の池の近く。
何年ほど経過しているのか、かなりの大木となっています。
しかもその全部が広いところにゆったりと。
林檎の近縁ですから、野生のリンゴといったところでしょうか。
リンゴの花はとても美しいことで定評があり、私も大好きです。
藤村の「初恋」の詩にもあるように、
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
やさしく白き手をのべて
林檎をわれにあたへしは
薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
・
・
・
年甲斐もなく恥ずかしいですが、この気持ち忘れたくないですね~♪
▼さて次の写真の背景は側にある池の水面の色。
周りの木々の葉が池に写りこみ、このような背景になった訳です。
この辺り、カワセミやクマゲラに出合うこともあるとか。
以前来たときに、立派なカメラを背負っ方たちを数人見掛けたこともありました。
今回は残念ながらそれはなし~!
けれども静けさの中ではっきり耳にしたのは、アオバトの鳴き声。
小樽の海岸までアオバトの姿を求めて出かける私たちなのに、
こんなところで鳴き声を耳にするなんて~!
でも、それは確かにアオバトの一風変わった独特の鳴き声でした。
▼何度眺めても飽きないズミの花。
▼ただ標識にはズミに括弧してコリンコ゛とも表示されています。
ズミとコリンゴは似ていても別物だと思うのですが・・・・
微かに紅を秘めながらも開花と同時に真っ白に染め上げられていきます。
それが季節の移ろいとともに、やがて秋には小さな実を色付かせる。
かくしてそこは野鳥のレストランに~♪♪
何とも愉しい話ではありませんか~
コリンゴ〜〜!!
藤村の初恋・・まだあげ染めし前髪の・・
ワタシもこの詩をソラで言えるように暗記したものです。
ズミの木にぴったり・・・♪
かっての懐かしい乙女の時代、いえririさんにとっては今もですね~♪
私も何度も口ずさみましたよ、初恋の詩を~♪
その為なのか?林檎の白い花は大好きです。
またこのズミも研究林に行くたびに必ず立ち寄ってきます。
私の夢心地のような気持ちを分っていただけましたか~♪
それはそれは大きくなった何本ものズミの木の蕾をつけた枝が、
まるでドームのようにたわわに広げる様は圧巻。
満開ではありませんでしたが十分に満足でした。
今の時期はズミやコリンゴが美しいときです。
お陰で久し振りにほんわかとした気持ちになれましたよ。
実はこの日もう一箇所これらが咲いているであろう別の地に
寄って見たかったのですが、無理は禁物なので中止。
もうあまり若くはないですからね~(笑)
ズミを私は食べたことはありませんが、漢字で書くと「酸実」。
ですからきっと酸っぱいのではないかしら。
でも野鳥は好きみたいですよ。
となると秋が楽しみ~♪ 熊さんさえ来なければですが~(笑)