昨日の続きです。
「苫小牧研究林」で門前払いをくった私達でしたが、
考えてみると北大の様々の研究施設でもあるこの広い森林はヒグマの生息域でもあります。
勿論一般に開放されているのはごく一部であっても、
人間が我が物顔にて足を踏み入れるにはヒグマにとっても迷惑千万なことかも。
それでもクマにとっても人間は脅威の対象である筈。
ですからクマのお母さんは自分の子供にしっかり教えてあげて欲しい。
人間の匂いのするところには近づかないように~!と。
それが共存共栄のもっとも大切なことなのですから・・・
さあ、すっかり出鼻をくじかれた私達。これから何処に行こう~!と車中であれこれ相談。
結局は支笏湖の野鳥の森へ~!とレッツゴー。
▼その向かう途中に立ち寄ったのは千歳市の「名水ふれあい公園」。
ここも何度が訪れていますが、環境庁の「日本名水百選」に指定されているところです。
支笏湖の伏流水の湧水とあって飲む水がとにかく美味しい。
また透明感溢れる水の美しさには目を見張るほど。
清流に棲息する色鮮やかな「ニホンオオカワトンボ」に初めてお目に掛ったのもここ。
また、夏の時期にこれまた清流と低温の環境に育つ「梅花藻」に感激したのもここ。
この両者に魅了されて以来、私達にとっていつも気になる地となっています。
▼ところで次の写真をご覧になって下さい。
この公園のすぐ横を走る道道16号線の防護壁です。
何処にも見られる落石や崖崩れ防止のためのごく普通の防護壁に見えますが、
違うところはコンクリートで覆われている部分があります(全体には2か所ありました)
更にそこに2点の穴があります。
実はこれはカワセミのために用意された巣であるとか。
この防護壁を作る前、ここにカワセミの巣があったそうなのです。
そこで粋な計らいで急遽用意したのですね。
その後当のカワセミがこの巣を利用しているかどうかは知る由もありませんが、
いずれにしてもこの清流がある地はカワセミにとっても居心地が良かったに違いありません。
▼さていよいよ目的地の支笏湖野鳥の森。
隣接する国民休暇村の駐車場に着くと、見渡す景色はまるで神秘の世界のようです。
大木が影を落とし、その大木に絡まるツル性の植物たち。
どの木肌にも苔が貼りつき湿り気十分。
以前秋の紅葉の頃に訪れたときも、その鮮やかな錦絵に圧倒されたものです。
このときまだ朝の8時過ぎ。気温は約16度。
ひんやりとした空気は熱いコーヒーが欲しいほど。
寒がりやの夫は持参したジャンパーを更に羽織って一路野鳥観察路に。
そこは支笏湖を見下ろす山肌に沿ってあり、野鳥観察小屋も2箇所設けられています。
やがてウグイス、センダイムシクイ、キジバト、シジュウカラなどの囀りが・・
ところが葉隠れの術を駆使した彼らの姿をついに確認出来ず。
それどころか私達のほかに誰もいない観察路を進んで行くと、
視界のなかに獣の糞が次第に多くなってくる。
その形状からは多分エゾシカのものと推測出来ても何かしら気持ちが悪い。
更に夫は、「何だかクマの息づかいが聞こえるような気がする・・・・」とポツリ。
どうも今朝の研究林でのヒグマ騒動のことが気になるらしい。
そんな馬鹿な~!と一笑に付した私も、やっぱり戻ることを提案。
そしてついに観察路を脱出~!これも全てクマの影響。ヤレヤレ~!
▼次の写真は、その後安心したところでしみじみと眺めた支笏湖。
右側の山は恵庭岳。標高1320メートル。
展望台に設置されていた案内板には、次のようにこの恵庭岳に関する記述が。
「アイヌ語のエ・エン・イワ(頭の尖った岩山)が語源。
溶岩流が積み重なってできた山で、西側の溶岩流の一つは札幌五輪(1972年)で
滑降競技のコースとして使用された。
現在も爆裂火口から噴煙を上げているが、20世紀以降は降灰などの目立った活動は
記録されていない」
ちなみにこの山もヒグマの生息域です~。
これで帰宅した訳ではありません~(笑)
このあと向かった先は恵庭市のいつもの銀河庭園。
年間パスポートが今月一杯で切れるためどうしても行きたかった。ケチです~(笑)
噂によると年間パスポートの制度がどうも無くなるらしい。
それはさておき、さすがにここは何時訪れても素敵な庭園です。
▼この季節はどこも「アルケミラモリス」で溢れんばかり。
▼また「クリンソウ」も丁度見頃のとき。
このとき、お孫さん連れの老夫婦がこの花に目をとめ、
「おおっ~何と良い花~!」と、えらく感動した模様。
また「花の名前を知りたいものだ~!」と何度も見つめている。
たまたま居合わせた私が、「クリンソウですよ~♪」と教えてあげると、
「おおっ~あんたはよく知っている~!」と、これまた感心した模様。
私はというと、知っている花で良かった~^^と、内心ホッ~!。
▼園内の数あるオブジェは何度見ても飽きません。
▼また水のあるところにはカエルやトンボの姿も。
ここでは小学生の男の子が歓声をあげて喜んでいました。
ふと見ると、先程の老夫婦の方が側にいて一緒に見入っている。
その老人は後を振り向いて私を見つけるや否や、先程の会話を思い出した様子。
そして「この大きなカエルは何かな?」と問いかけてきます。
「これは殿様ガエルですよ~^^
もともと北海道にはいないカエルでしたが、
いつしか人間にくっついて来たらしく今では北海道でも見られますよ~^^」
すると、「おおっ~あんたはよく知っている~!」と同じセリフが~(笑)
実は、これも本当にたまたま知っていただけのこと。冷や汗ものでした。
そのあとは逃げるようにして帰路に向かったのは言うまでもありません~(笑)
最後に、なにやら私の長い一日にお付き合いいただき有難うございました。